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■桐島
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(スタジオで撮影した隈さんの写真を見せながら)もう少し普通 の表情がいいんだって言っても、常に表情を崩さないんだもの……。でも、写真を撮影されるのに慣れすぎてしまわれるのもカメラマンとしてつまらないんです。
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■隈
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あのときは、グレーのバックでしたか。白じゃなかった?
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■桐島
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グレーですよ。グレーは一番難しいんです。
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■隈
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すごくグレーがきれいな感じに出ていますね。椅子もすごくよかった。グレーと茶色の色合いがきれいに出ている。
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■桐島
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自分の写真はある意味でつまらないんです。例えば、ヘアメイクとスタイリングを僕ができたとして全部自分のイメージ通り撮ったところで、つまらないものになってしまう。むしろ、たまにヘアメイクがすごいことをやってくれたり、スタイリストがいい衣装を持ってきてくれたから、面白い写真になったということがあるじゃないですか。コラボレーションの楽しさは、どこにだってあると思う。同じように自分がこれが必要だと言って設計してもらってもおもしろくないのではないですか?結局、自分ができないことができるから建築家がいるんだし。自分で想像できる範疇のことは、ある意味ではすごくつまらない。 建築のイメージはどうやって伝えればいいんですか。建てたい人は「こういうのがいいです」とか言って、雑誌の切り抜きなどを持ってくるんですか?
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■隈
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こんなにたくさん持ってくることが多いよね。
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■桐島
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僕は編集者が雑誌を持ってきて、「こういう感じで」とか言われるよりどういう人間像を撮りたいかとかを言葉で伝えてもらったほうが、やりがいがあって、好きなんです。隈さんもそういうのはあるでしょう? 建築家として、だれかほかの人がつくったものを持ってきて、「こういうのがいいんですよね」と言われてしまうと、「その人にお願いしたほうがいいんじゃないの?」という感じになってしまいませんか?とはいえ、言葉で伝えにくいものでもあるから、余計困りますね。
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■隈
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そういう写真や資料を持ってこられるのは全然問題ないと思うよ。そういうのはだいたい相互に矛盾したものを何種類か持ってくるから、結局は持ってきたものと全然違うものになるんです。 コミュニケーションのやり方としては、言葉だけを前にしてコミュニケーションするよりも絵を前にしてするほうがいいということもある。同じ言葉を使いながら、全然違うものを意味しているということもありますからね。
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