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赤坂のお屋敷町の坂を登る途中に、大友さんのお住まいがある。もとは外国人用に建てられたマンションだということで、部屋のつくりの何もかもが広々と作られている。全面が窓になっているリビングから見下ろす風景に開放感があふれ、こだわりの御簾がかかる。 奥様が建築家だということで、インテリアは全て任せているとのこと。余分なもののない、ゆったりしつらえられた空間で、お茶を飲みながら、ご夫婦でおしゃべりをするのが至福の時だという。 お二人の本当にリラックスした仲のよさが、この住まい全体から伝わってくる。そんな素敵なお部屋にお二人は住んでいる。 |
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この家にあるものの中で、特にご紹介するとしたら、この譜面台と、パッチワークの絵でしょうか?譜面台は、妻の母親がバイオリンを習っていたイギリスの先生から頂いたものをまた譲り受けたんです。どっしりとしていて、なかなかいいですよね。 |
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この絵は、妻の祖母、エドリカ・ヒューズが作ったものなんですよ。これはパッチワーク絵というものなんです。手前味噌になるけれども、ちょっとオリジナルで、なかなかすばらしいですよ。私達が想像するパッチワークとちょっと違うでしょ。妻が子供の時着ていた洋服の切れ端とかが、たくさん入っていたりします。見ていただくとわかるけども完全に絵なんですよ。もともと彼女は壁画をやっていた。だからこれは近くで見るとわけがわからないモザイクのような模様だったりするのですが、ちょっと距離をおいて見ると絵全体がすごく浮き上がって見えるんです。
いつも仕事は、リビングのこのテーブルですることが多いですね。本当は一番大きな個室を、勉強用に確保してあるのですが、どちらかというとこの場所が好きですね。集中したりするのは割合どんな場所でもできます。でも、ここが一番落ち着くんだな。普通 、演奏会ごとにスケジュールが決まっていて、上演する曲目が決まると楽譜を自分なりにチェックして下勉強しておかないといけないのです。曲によって時間がかかる時もあって、長い時は、一日中勉強をしているということもあります。書かれた譜面を、最終的には一応全部暗譜できるぐらいまで自分の頭に入れ込んでいかなくてはいけないのです。その音楽がどういうふうに出来上がっているのかということを自分なりに全部チェックして行く作業なのです。だから、自分自身をコントロールしながらやるのですが、この調節が難しいんですよ。
家にいるのは好きだし、ホッとします。家はやっぱり、間違いなく、くつろぎの場でしょう。ここで夫婦して話をしていたら飽きないですよね。別に何を話すでもなく、同じ空間でそれぞれしたいことをしていることもあります。だからまあ、妻と二人で宵っ張りで大変ですけれどね。結構おしゃべりなんかしながら…。でも、僕はお酒を飲まないからお茶とか飲みながら遅くまで起きているんです。 この家のインテリアは全部妻の手によるものです。だから責任は妻にあります(笑)。彼女がただ気にいったようにやってるんでしょうね。 |
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この丸くて大きなテーブルは、特注品なんです。妻は六人兄弟で家族が多い中で育ったんですよ。弟が二人いるでしょ。妹がひとり。それで、双子の妹と姉がいて六人。そういう家で毎日食卓を囲めばこの位の人数用のテーブルになるわけです。要するにそこの家でこういうテーブルで育ったんでしょうね。だから、結婚した時に同じようなテーブルをオーダーしたのです。使ってみたら、皆が向き合えて、便利だということがわかって。だから重宝しています。お客様もよく来ますからね。そんなしょっちゅうってわけではないんですけど、友人がワイワイくるんです。うちでパーティーをやると大変なんですよ。お客様が来ても、何も準備ができていない状態で、平気で手伝わせたり。有名なんですよ。お客様が来てから、手伝わされる。だから、ベテランはね、必ず遅れてパーティーに来るわけ。 それから、あの窓にかかっている御簾も妻が京都で作ってもらったものです。たまたまホテルの隣に作っている店があって、うちの窓枠の幅が普通の仕様と違うので、オーダーしました。
実はね、最初はこんなに長くここに居るとは思ってなかったんです。本当に仮住まいのつもりで。だから、恥ずかしい話ですけども、いわゆる音楽室っていうのを持ってないのですよ私は。やっぱり音楽をやっていると音楽室って必要なのですよ、本当に。ピアノも弾きますし、いろいろ音も出しますからね。ですから、そういう私のいわゆるスタジオっていうか勉強部屋は、いまだにそっくりそのまま実家にあります。それで本当はもう少し適当な、いいところが見つかったら、そこにちゃんとそういうスタジオを作るつもりだったのですが、結婚してとりあえずここに住んでしまったら、無精者でそのままになってしまいました。自分の部屋には、それこそ電気ピアノを置いています。やっぱり音は問題でしょ。遮音が悪いんですよこの建物。だから全然音楽家らしくない家ですね。
次に家を建てるとしたら?うーん。僕は建たないんじゃないのかと心配しています。すごくこだわりがあるから。のめり込むとどこまでも行くことが、妻の場合には分かっているんです。すごいんですよ。だから、わざとそこは避けて、無関心でいくとかね。やるかやらないかだね。ただ、彼女の造る家っていうのは絶対ないんじゃないかな(笑)。 |
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6年前に結婚してどこかに部屋がないかと探していたときに、知り合いが持っていた部屋がたまたま空いているからというので、気に入ってここにしたんです。ここは外国人向けに作られたマンションの4階で、ちょうどうまい具合に坂の中腹にあるものですから目の前が全部開けていて、眺めはかなりいいです。ちょうど目の前は何もありません。それで見晴らしがすごくいいんですね。それと、すごく明るいんですよ、南向きなんでね、本当のこというと熱すぎるぐらい。午前中なんか本当に家の半分位まで日がさしてきちゃいますから。
私は初めて赤坂近辺に住んだのですが、ここは住宅街ですね。おもしろい町で、赤坂見附のほうは飲食店街、繁華街です。ここに少し近くなってくると、住宅街になる。でも、最近はマンションが多いですね。ここ二、三年で急に新しいマンションが建ち始めました。それまでは比較的古いマンションが多かった。この建物もとても古いんです。実は30年ぐらいたっているのではないでしょうか。重厚な感じでつくられているマンションです。この界隈は古い一軒家と古いマンションが混在していて、そういう意味ではちょっとごちゃごちゃしています。もとはお屋敷町だったということですが。 このマンションを選んだポイントをあえて言えば便利さ、ロケーションです。都心にあるので、足の便がいいこと。これが大きかったですね。あとは、ある程度の空間というか広さもほしかった。家を探すプライオリティでいえば、都内に住むのであればやはりロケーションでしょうか。もともと私の実家は豊島区の雑司が谷。豊島区の文教地区でそんなに悪いところではないんです。そこは一軒家で庭もあってごく普通 の家ですが、わりあい便利で、何不自由ないんです。でも、たまたま赤坂に住みましたら、こんなに違うのか!と思うほど便利さが違うんです。というのは、都内であればどこに出るのもだいたい30分あれば済んでしまう。東京は混雑していて、道の事情があまりよくないでしょう?だから、距離的には雑司ヶ谷はそんなに遠いところではないのですが、混む道があるんです。車で移動することを考えると、距離は近くてもすごく時間がかかってしまうということもあります。赤坂近辺はそういう意味でどこへ行くにもだいたい時間が読める。これは非常に便利です。ですから、1日のうちにいくつかのアポイントメントがあっても、空いた時間に家に帰って着替えられるとかシャワーを浴びられるという便利さは非常にあると思います。 |
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